概要
AD(Active Directory)によるドメインの管理運用に必要となるADサーバー(ドメインコントローラー)の構築を行います。
あとからADサーバーのコンピューター名やIPアドレスを変えるのは避けたいので、先に変更しておくようにしましょう。(あとからでも変更は出来なくはないですが)
そのため、前もって以下については決めて(設定して)おきましょう。
・ADサーバーのコンピューター名
・ADサーバーのIPアドレス (静的IPアドレス)
・ルートドメイン名
大きくは以下の作業が必要となります。
・Active Directory ドメイン サービスのインストール
・サーバーをドメインコントローラーに昇格する
では作業を進めましょう。
サーバーに「Active Directory ドメイン サービス」をインストールする

サーバーマネージャーを開いて、[役割と機能の追加]をクリックします。

「役割と機能の追加ウィザード」が開きます。
[次へ]をクリックします。

「インストールの種類の選択」画面が表示されます。
「役割ベースまたは機能ベースのインストール」を選択します。
[次へ]をクリックします。

「対象サーバーの選択」画面が表示されます。
インストール対象のサーバーを選択します。
[次へ]をクリックします。

「サーバーの役割の選択」画面が表示されます。
[Active Directory ドメイン サービス]にチェックを入れます。

機能追加のダイアログが表示されます。
[機能の追加]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

「機能の選択」画面が表示されます。
そのまま、[次へ]をクリックします。

「Active Directory ドメイン サービス」画面が表示されます。
[次へ]をクリックします。

「インストールオプションの確認」画面が表示されます。
[インストール]をクリックして、Active Directoryドメインサービスのインストールを開始します。

機能のインストールが完了するのを待ちます。

インストールが正常に完了したら、[閉じる]をクリックします。
サーバーをドメインコントローラーに昇格する

サーバーマネージャーの通知アイコンをクリックします。
通知の中の[このサーバーをドメインコントローラーに昇格する]をクリックします。

Active Directory ドメイン サービス構成ウィザードが起動します。
配置操作:新規ドメイン構築ですので「新しいフォレストを追加する」を選択します。
ルートドメイン名:ルートドメイン名を入力します。
※ここではルートドメイン名を「test2022.anything-it.info」とします。
[次へ]をクリックします。
余談ですが、「.local」ドメイン名の使用は避けた方がよいです。

以下を選択します。
フォレストの機能レベル:Windows Server 2016
ドメインの機能レベル:Windows Server 2016
ディレクトリサービス復元モード(DSRM)のパスワードとパスワードの確認入力を行います。
[次へ]をクリックします。

「DNSオプション」が表示されます。
そのまま、[次へ]をクリックします。

「追加オプション」が表示されます。
そのまま、[次へ]をクリックします。

「パス」が表示されます。
そのまま、[次へ]をクリックします。
データベースの場所を変更したい場合は指定することができます。

「オプションの確認」が表示されます。
設定内容を確認して問題がなければ、[次へ]をクリックします。

「前提条件のチェック」の結果が表示されます。
「すべての前提条件のチェックに合格しました」と表示されていることを確認して、[インストール]をクリックします。
本環境では、検証のため、静的IPアドレスではなく動的IPアドレスを使用しているため警告が出ています。

インストールが完了すると、サーバーの再起動が自動的に行われます。

サーバーにログインします。

サーバーマネージャーを開くとAD DS(Active Directory ドメイン サービス)が追加されています。

ユーザーの追加は「Active Directory ユーザーとコンピューター」で行います。

こちらはDNSマネージャーの画面です。
DNSの機能も一緒にインストールされます。
総評
以上でADサーバーの構築は完了です。
新規のドメインの構築は難しくはないと思います。
今回の作業よりも、ADドメインで管理する内容についての検討の方が大変です。(グループポリシーなど)
今回は1台目のADサーバーの構築のみですが、通常は耐障害性のため2台以上のADサーバーを構築します。
こちらについてはWindows Server 2019の記事ですが、参考いただければ幸いです。

Windows Server 2022の記事も、機会があれば作成しようと思います。
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