概要
仮想化は一台のハードウェア上で複数の仮想マシンを動作させることができます。
とても効率よくCPUやメモリなどのリソースを使用することができる反面、仮想マシンの動作が遅いなど、ボトルネックとなっている部分を見つけるのは複雑で手間になることが多いです。
CPUのパフォーマンスの確認について見ていきたいと思います。
CPUは限られたリソースです(当然ですが)。仮想マシンを何台も動作させることはできますが、物理CPU数以上の仮想CPUを割り当てるのはあまりうまくありません。物理コア数が4つのCPUを持ったハードウェア上で、1台あたり1CPUを持った5台の仮想マシンを動作させるとすると、物理CPUは4つしかないので1台の仮想マシンはどうしても待ちが発生することになります。
※実際は仮想化OS(ハイパーバイザ)も管理などのためにCPUを使用しますので、待ちが発生する頻度は多くなります。殆どの場合は、そこまで問題になるほどの待ち時間にはならないので、ほぼ影響はないですが。。。
まあ、とにかく見ていきましょう。
「esxtop」コマンド
esxtopコマンドとは
ESXi のリソースの使用状況をリアルタイムで詳細に表示することができます。
今回は「esxtop」コマンドを使用して、CPUの統計情報を確認します。
サーバ全体の統計情報と、個々のワールド、リソース プール、および仮想マシンの CPU 使用率の統計情報が表示されます。
では、簡単に仮想マシンのCPU使用率を見てみましょう。
手順
対象のESXiホストにSSHでログインします
SSHの有効化の方法は↓を参照ください
「esxtop」コマンドを実行します
esxtop
デフォルトではCPUのリソース使用量が表示されます。
他にもメモリやディスクなどの情報を表示することもできます。
今回はCPUの情報を見ていきます!
続けて、キーボードの「s」を入力します。
s
「Second to delay: 」と表示されます。
これは画面の更新の間隔を指定することができます。
デフォルトは5秒です。
「10」を指定して、[Enter]キーを押します。
10
これで更新間隔が10秒に指定されます。
デフォルトでは、この画面には、仮想マシンのプロセスとESXiホストのプロセスの統計情報が表示されています。
仮想マシンのみを表示するように、画面表示を指定します。
大文字の[V]を入力します。
V
仮想マシンの情報のみが表示されるように出力がフィルタリングされます。
NAMEに表示されているのは、仮想マシン名です。
ウインドウの枠を広げると、すべての統計情報を表示することができます。
CPUで主に確認するのは以下だと思います。
%USED | 仮想マシンよって使用されている物理 CPU コアのパーセンテージ。%USED は、実行中の CPU コアの周波数によって変化する場合があります。 CPU コアの周波数が低い場合、%USED は %RUN よりも小さくなります。 |
%RDY | 仮想マシンの実行準備が完了していたが、実行するための CPU リソースが提供されていなかった時間のパーセンテージ。 |
%IDLE | 仮想マシンがアイドル状態だった時間のパーセンテージ。 |
各項目についての詳細は以下のサイトを確認すると良いかと思います。
[q]と入力すると、esxtopコマンドの画面を停止することができます。
q
では、本日はここまで。
ありがとうございました!
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